ここ数年を見るとIPOする企業は年間100社ほど。
リーマンショックが起こってからは急激に減りましたが、景気が悪くなければこのぐらいの数字に落ち着いています。
でも、「もっとIPO増えてほしいな~」と思っている人もいるのではないでしょうか??
IPOが増えればそれだけ当選のチャンスも比例して増えますから、利益を出せる可能性が上がります。
しかし、どうやらこれ以上増えない事情がいくつかあるそうなんです。
実は先日Twitterでこのあたりの話題で盛り上がりましたので、SNSをやっていないブログ読者にも共有したいと思います。
ということで、IPOの承認数が増えない要因を一緒に考えていきましょう。
東証の審査で落ちる企業が多くなった??
フォロワーのろびんさんが先日気になるツイートをしていました。
JPX自主規制法人では年次報告で申請後に承認に至らなかった銘柄数を公表しているが、2018年は46銘柄と大幅に増加。https://t.co/2aG7d7j5vw
— ろびん (@robin_capital) May 27, 2020
どうやら東証に上場の申請をした後で承認にいたらなかった銘柄が急増しているとのこと。
調べてみたら2018年は254件審査して46件が審査落ち!!
つまり1/5はIPOの申請をしたものの審査で落とされたということになりますね。
ちなみに上場するまでのスケジュールはこのようになっており、東証の審査前に主幹事証券がいろいろと審査することになっています。
それでも審査落ちするケースが頻発しているようです。
さらに理由についてもろびんさんがつぶやいていました。
理由としては、「各種法令への遵守体制や子会社管理等の業務上必要とされる管理体制、オーナー経営者に対する牽制体制の構築状況が不十分であるなど、内部管理体制等に係る上場審査基準を満たさない事案が多く認められた」とのこと。
— ろびん (@robin_capital) May 27, 2020
完結にいうと管理体制が不十分ということですね。
さらにこう続けています。
上場後即下方修正みたいな会社が増えてきたので、管理体制とかめっちゃ見るようになってますね。業績の伸びとかバリューエーションとかは全然気にしないですけど、コンプライアンス、内部統制はかなり重要視されてきています。
— ろびん (@robin_capital) May 27, 2020
どうやら上場後、すぐに下方修正する企業が増えたのも要因の一つにあるとのこと。
このようなケースが目立ち始めたのはスマホゲームのgumiからです。
gumiは上場後に黒字から一転して4億円の赤字を下方修正!!
上場ゴールの代表的な例となりました。
直近でいうとパーソナルジムを運営するトゥウェンティフォーセブンが記憶に新しいと重追います。
こちらも上場1ヶ月で業績を下方修正。
投資家から批判が殺到しました。
こうした背景が、東証の審査を厳しくしている要因ということになります。
証券会社の審査も乱雑に!?
また直近ではIPOには適さない会社の審査も増加しているようです。
フォロワーさんのFibocatさんからこのような興味深い情報も聞けました。
某所でIPO記事書いてますが、それでも結構微妙な会社も混じってます。証券会社がマトモな指導をせず取引所に持って行き落とされているケースが多い印象です。受験勉強せずに本試験したら落とされますよね。ただし証券会社が人手不足なのか、会社が証券会社の言うこと聞かないのかは分かりませんが。
— FiboCat (@FiboCat) May 27, 2020
その上、証券会社の指導レベルも落ちている可能性があるとのこと。
確かにIPOに適さないレベルの企業だったら落とされるのは普通のことです。
さらにこう続けています。
あとIPO制度の立て付けとしては、細かい審査は証券会社でやる、ということになってます。だから本気で取引所が審査を始めたら、おそらく今のIPO制度やIPO数は維持できません。
— FiboCat (@FiboCat) May 27, 2020
取引所がゼロから審査したら時間がかかり、IPO数はさらに減るとのこと。
主幹事証券である程度はじめに審査をしているのは、東証の負担を軽くするという理由もありそうです。
もちろん主幹事的にはサポートした企業がIPOすれば大きな利益につながりますから、審査は厳しめに行うとは思いますが、証券会社によってかなりバラツキがあるのが実態です。
某ネット証券は審査が緩いという話は有名ですよね。
もしかしたらそういう証券会社がサポートしている案件は実はかなりの数が裏で落とされているのかもしれません。
監査会社の取り合いも激化
IPOをする上では監査会社の協力も必須です。
しかし直近では監査会社のリソースが全く足りず、企業による争奪戦が起きています。
出資先の社長からもこのようなリプライがありました。
gumi以降、証券会社・監査法人の大手は特別なツテがない限り新興企業の案件をとりません。さらにこれだけ落とされるというのはすごいことです。
— 龍崎コウ/いいオフィス代表 (@ryuzakiioffice) May 27, 2020
どうやらよほどのツテがない限りは監査法人にお断りされるようです。
まとめ
少し殴り書きになってしまいましたが、まとめるとIPO数の数が増えない原因としては下記の3つが大きく関係しています。
- 審査に落ちる
- 東証の審査数に限界がある
- 監査法人のリソースがない
①はまだ改善することはできると思いますが、②と③を改善するのはかなり難しいです。
というか今は人手不足なこともあり、実質不可能な言わざる終えません。
ここ数年は100社前後のIPOが続いていますが、減ることはあっても増えることはないように思います。
審査をもっと簡略化すればいいですが、そうするとgumiやトゥウェンティフォーセブンのような企業が続出可能性もあるので現実的ではありません。
投資家に大きな不利益が被る恐れもあることを考えればむしろ厳しくしていくと考えた方が普通かと。
とはいえ、ITバブル全盛期には200社以上がIPOする時期もありました。
新型コロナの影響もありすぐには難しいかもしれませんが、またいつか全盛期並みに戻ってくれたらIPOファンとしては嬉しいですよね。
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