2019年は多くの会社がサービスインを予定していて、一気に存在感を増してきそうな株式投資型クラウドファンディング。
しかし、そんななかついに倒産する企業が出てくるようになりました。
倒産したのはFUNDINNO(ファンディーノ)経由で資金調達したブレスサービス。
これまでは国内の株式型クラウドファンディングを利用して倒産した企業はありませんでしたので、これが第一号案件です。
倒産したかどうかは出資している人しか連絡がいっていませんが、これはFUNDINNO経由でベンチャー企業に出資している全投資家が知っておいた方がいいと思いました。
そこで今回はブレスサービスをはじめとしたFUNDINNOで倒産した企業を紹介していこうと思います。
ちなみに記載している情報はフォロワーさんに提供していただいたの、ネット上で拾ったものが中心です。
もし間違っているところがありましたら教えていただけますと幸いです。
また、FUNDINNOについてご存知ない方は先に下記記事を一読してください。
はじめに倒産した会社とは??
FUNDINNO(ファンディーノ)を利用して資金調達し、1番はじめに倒産したのはブレスサービスという会社です。
スマホのプッシュ通知に関連したサービスを開発している会社で、219名の投資家から3,525万円を調達しました。
目標金額が1,800万円でしたので大幅に上ブレした調達に成功。
そして、その後2018年9月に2回目の資金調達をするためにFUNDINNOで再度募集。
この時は目標金額を2,178万円に設定。
しかし残念ながら不達に終わり、2回目の資金調達は失敗しました。
ちなみに1回目に資金調達しながら2回目に資金調達が失敗した銘柄は他にもあります。
自分が出資しているJAMもそうです。
ブレスサービスが倒産するまでの経緯
ブレスサービスの様子がおかしくなったのは2回目の資金調達に失敗してからです。
資金調達が失敗に終わってからしばらくして、出資者の人に突然「VCから資金調達することになり、株主から株を全て買い取る」という内容のハガキが送られます。
具体的にはブレスサービスが1株10円で発行した株について12円で買い取るというもの。
VCとしては株主が多いと面倒なことが多いので、出資する条件として株主を減らすように言ってきたんでしょう。
しかもハガキには株主がこれに同意しなかった場合は資金が底をつくため、会社を清算するしかないとも書いてあったようです。
気になるのはFUNDINNO側ですが、どうやらこの事実について把握していなかったとのこと。
FUNDINNOを通してのIRではなく、ブレスサービスが株主に直接ハガキで通知したためと思われます。
その後、FUNDINNO側でもブレスサービスとコンタクトが取れ、倒産が免れない状況であることを確認。
2回目の資金調達時にしっかりと審査はされていたのか??
個人的に気になるのが時系列です。
2回目の資金調達をしたのが2018年の9月。
そして株主に「株を買い取る」というハガキをだしたのも2018年の9月になります。
っということは2回目の資金調達をした時にはすでに資金がギリギリだったということ。
確かにベンチャー企業は設立から数年間は赤字のことが多いです。
しかしさすがにここまで資金繰りが厳しいというのはあまり聞きませんし計画性がないにもほどがあるかと。
FUNDINNO側が2回目の調達時にどのくらい前にブレスサービスを審査したかわかりませんが、その時点で間違いなく資金はほとんどなかったのは間違いありません。
“FUNDINNO側がしっかりと審査をしなかったのか”、それとも”ブレスサービスがFUNDINNO側に虚偽を行ったのか”は確認することはできませんが、さすがにこの時系列では出資者は納得できないでしょう。
社長が別会社を立ち上げている??
実はこれ以外にも問題が出てきています。
ブレスサービスの社長である井本英志さんはdearという会社も運営しています。
この会社は経営者を支援するプラットフォームを行っているんですが、この会社を設立したのがFUNDINNOで資金調達を行った後。
しかもどうやら2018年の9月に代表になっているようなんですよ。
あれ!? 資金調達に失敗したのも確か2018年の9月。
ブレスサービスの資金はすでに底をつきかけている中で別会社の社長ってちょっとおかしくないですかね。。
このことから出資者としては何か悪いことをするために設立したのではないかという噂も立ち上がっています。。
ブレスサービスはすでにWebサイトにアクセスできない状態ですが、このdearはまだ繋がっているのも気になります。
他の投資家からの意見は??
参考までにネット上にあるブレスサービスについての意見を拾ってみました。
ファンディーノ倒産1号案件ブレスサービスについて、
社員数はアルバイト入れて12名(求人写真より)ぐらいで17年はギリ黒字企業だけどその後、資金調達を2763万円(手数料控除後)して18年に売上1998万円上げてかつメイン事業譲渡したけど翌年▲4496万円の純利益で倒産ってお金はどこに消えたんだろう pic.twitter.com/tWOJDhAkAO— Osanai Makoto (@OsanaiMakoto) 2019年1月25日
ファンディーノ破産第一号案件のブレスサービスの社長、投資会社立ち上げたなら、もう一回ブレスサービス立ち上げて、エンジェル投資すればいいじゃん。ウィンウィンやん。
— 塩受取人 (@SaltReceiver) 2019年1月25日
ブレスサービス
純粋な倒産なら仕方ないけど、うーん…ファンディーノは何を審査して、あるいは何を審査できずに、あのタイミングで2回目の募集を行ったのか。そのあたりの説明が欲しい。— しっぽ (@shippo_kabu) 2019年1月24日
ブレスサービスほんとおかしい。新会社のやることがシードアーリーベンチャーへの投資って、その金はどこから調達するの?したの?計画倒産で資金集めてたとしたら悪質すぎる。FUNDINNOから何かしらアナウンスが欲しい。ブレスサービスに投資してないけど。
— ウォンバット (@___WOMBAT___) 2019年1月24日
今後の株式投資型クラウドファンディングの日本での浸透にも影響してくるような内容。ブレスサービスの倒産はしょうがないで済ましてしまっては今後のファンディーノの信頼が疑われる(もちろんエンジェル投資は自己責任は重々承知)。説明不足が過ぎる。調達後のサポートとはなんぞや。 https://t.co/hzSVwlvVax
— 塩受取人 (@SaltReceiver) 2019年1月23日
社長が他の会社を立ち上げていることについて言及している方が多くいました。
またフォロワーのOsanaiさんは詳しく時系列まで調べています。
自分は知らなかったんですが、メイン事業のCORE PUSHを2018年の2月に売却していたようです。
確かにその時の売却資金はどこにいってしまったんでしょうかね。
また、FUNDINNOからの説明が少なくフォロー体制がよくないという声も多くありました。
追記:社長が倒産後にツイッターを開始して炎上!!
ある日、ブレスサービスの社長である井本英志さんが新たな会社を立ち上げツイッターを開始しました。
そのつぶやき内容はFUNDINNO側への愚痴ばかり。
出資してくれた人への感謝の言葉は一切なく、ただ人のせいにして自分の正当性だけを発信するという経営者とは思えない行動。
当然、株式投資型クラウドファンディングの投資家達から非難が集中。
最終的にはアカウントを削除するという自体へ。
一連の騒動から考えても、どうやら倒産の原因は社長にありそうですね。
追記:FUNDINNOに真相を聞いてきました。
その後、FUNIDINNOを運営する日本クラウドキャピタルさんに今回の真相を聞くことができました。
是非、こちらも一読して見てください。
【倒産2社目】ユニボットも倒産
ブレスサービスに続いてユニボットというペッパーを使ったロボット会社も倒産してしまいました。
FUNDINNOでは2つ目の倒産案件です。
【倒産3社目】MUが倒産
92号案件のMUも解散しました。
生体センサ(ECG)とその周辺システムおよび超音波プローブ(診断装置)、睡眠センサの開発、製造を行う企業です。
ただ、FUNDINNOでは120社以上が資金調達に成功しています。
倒産率は3%未満ですから、そう考えると個人的には思っていたよりもかなり少ない印象です。
正直いうと、もっと早期に倒産が続出してくると思っていました。
FUNDINNOでの審査は思った以上にしっかりと行われているようです。
建設テックラボが精算準備に!?
建設テックラボも清算に入ったようです。
ただこちらは清算にあたり、投資家から株式を募集価格の15%ほどで買取るという提案をしているとのこと。
さらに別会社を設立してVCから出資してもらう話もでているようです。
建設テックラボが清算、、残念。お知らせを見るにVCが投資型クラファンをやった会社の株主構成を嫌がったということですかね。新会社にCEOもうつるのかしら。
— イジロー(セミリタイアモドキ) (@iji_low) May 1, 2020
建設テックラボは本当に良く分からん。
この時すでに清算準備入ってただろうし。
意味わからんから買取りして貰わず放置する。https://t.co/ILDO4OKY7O— 権八 (@zfI9DOx5Ew2WKVq) May 22, 2020
これが本当だとするとFUNDINNOの投資家が邪魔になり、切ったようにも感じてしまいます。
追記
建設テックラボはまだ倒産していないようです。
FUNDINNOでイグジット案件が誕生
倒産案件も出始めていますが、逆にイグジット案件も出てきています。
【イグジット1社目】漢方生薬研究所
第一号のイグジット案件は漢方生薬研究所(現ハーバルアイ)で、この案件には自分も出資していました。
IPOやM&Aではなく相対取引でのイグジットで、株主になりたい企業がFUNDINNOの投資家から募集価格の1.5倍の価格で買取を行いました。
イグジットの詳細は下記記事でまとめています。
【イグジット2社目】nommoc
無料で移動を実現するサービスを展開するnommocでもイグジットが行われました。
こちらも相対取引でのイグジットとなり、募集価格の1.5倍で買取が行われた形です。
詳しくは下記にまとめてあります。
最後に
ブレスサービスについては倒産までの経緯に不透明な部分が多すぎるのが問題だと思います。
普通に運営していて上手くいかずに倒産するなら投資家も「まぁ、しょうがないか」となると思いますが、途中で新会社を設立したり、2回目の資金調達時点でお金がすっからかんなど納得できない部分が多いです。
普通、資金調達ってさらにサービスを広めるために行われるものですが、ブレスサービスの場合は倒産を延期させたかっただけな気がしますよね。
それにしても株式型クラウドファンディングで資金調達して倒産した1社目が、このような企業だったのは業界にとって大きなマイナスです。
さらに倒産3社目の建設テックラボについても不明な点が多いように思います。
FUNDINNO(ファンディーノ)は各社における倒産までの経緯を詳しく紹介した方が、今後の業界のためにもいいのかなと思いますがどうですかね。
プラス面だけでなくマイナス面までサイトで紹介してくれたほうが投資家としては安心して投資ができますし。
一方でイグジット案件もしっかりと出てきています。
今の所IPOやM&Aはなく相対取引でのイグジットとなりますが、自分の出資先の中でIPOに向けて進んでいる企業があります。
これからファンディーノで投資をしようと考えている人はベンチャー投資はハイリスク・ハイリターンということをしっかりと認識するようにしましょう。
また、現在当ブログとファンディーノでは「特別キャンペーン」を実施中!!
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投資するかどうかはまずおいといて興味がある人は登録だけでもしておきましょう!!
私はブレスサービスに投資しました。最悪な結果です。JAM何ですが地味な会社ですが、安定しているような気がします。印刷会社は新元号重要があるんですかね?
IRも頻繁にきますし、メカニックさんはどう思われますか?
JAMは新規事業を広げるための資金調達でしたからね。
既存事業がすでにあったというのは大きいと思います。
IRをみると取扱店も増えているようなので、頑張ってほしいですよね。
どこまでスケールするか楽しみてです。
こんにちは。ご無沙汰してます。
自己責任とはいえやるせないですね。
幸い自分は投資していませんでした。この記事見るまで知らず、大変助かりました。
業績みても予定を下回るものばかりでその辺も事前にファンディーノから意見具申して欲しいところです。
メルシーなんかもすごい期待してた割には売上も状況報告も微妙で、さらに追い討ちの株主にデメリットしかない施策。ちょっとファンディーノと距離を置いてます。
自分的には根拠ほぼないですが、アイエムユーが怪しいかなと。
はやく上場1号が出てくれるとうれしいですね。夢が持ちたいところです。なので今年上場予定のところ中止になったエメラダ案件が悔やまれます。
フォルテ、マルチブック、トビライフあたり頑張って欲しいですが、メカニックさんのなかで有望なやつはどれでしょうか?投資してないやつは情報なくてわからないので教えて欲しいです。ちなみに好きなのはオールユアーズで承知してます(笑)自分も好きです。ただ財務的とかの目線で良いのないですかね。
へたれピーマンさんどうもです。
あ〜、確かにアイエムユーは怪しいですね。
IRも出しませんし、売り上げも落ちてましたもんね。
ちょっと厳しそうな感じがします。
今期待しているのは、実はGoAngelのマルチブックです。
最近広告もみるようになったので順調なのかなと勝手に思っています。
上場1号を出したプラットフォームは確実に人気になりますね!!
はじめまして
今年何社か倒産するかもしれませんね。
エメラダのスマートトレードに期待してます。
あとはコラボプラネットさんに成功してほしいです。IRで生徒さんの点数が上がった話を聞くとほっこりします。
リンドバーグさんコメントありがとうございます。
倒産企業が出てくるのはしょうがないですね。
ただ、しっかりと運営しての倒産ならばいいのですが。。
スマートトレードは松井証券と資本業務提携のニュースがでましたね。
これは大きいかなと思います、
コラボプラネットはIRが上手ですよね。
自分もいつもグッとくるものを感じてました♪
いつも参考にさせて頂いています。私はこの案件に投資していなかったのですが、この問題を納得できるように説明できない限り、ファンディーノに投資するのは控えた方が良いと思わせてしまう事案ですね。
津田様コメントいただきありがとうございます。
そうですね。FUNDINNO側も新規案件がないと売り上げが上がらないというビジネスモデルなのでガンガン出したい気持ちもわかるのですが過去案件についてのフォローも大事かなと思っています。
自分としては株式投資型クラウドファンディングが大好きなので、応援していきたい気持ちの方が強いですがやはりみんながみんな同じ意見ではないでしょうからね。
今後の動向に注目しましょう!!
建設テックラボ社の代表青木陽はVCからの出資が白紙になったようですよ。
株主のためにも公共性・公益性のある内容かと思います
コメントありがとうございます。
また、センシティブな内容でしたので一部コメントを修正したことをお許しください。
白紙って本当ですか!?
またその内容はどこからお聞きになったのでしょうか??
株式会社MUも追加して下さいな。
解散が確定しました。
承知いたしました!!
少々お待ちください!!
はじめまして、私は1年程フアンデイーノからの投資をやっております。
最近フアンデイーノからもっと大きな投資をやらないかと連絡が有りましたが迷ってます。49名だけの投資らしいですが、どう思われますか?
ファンディーノ+ですね。
チケットサイズが大きくなるのでリスクとリターンが増します。
さらに大きなリターンを目指したい場合は試してみてもいいかもしれません。
これ配当とかあるんですか?殆どリスクしかないように思うのですが…
ベンチャー投資なので基本、配当はありません。
上場するかM&A、相対取引など、イグジットしないと大きな利益は出せませんね。
10社投資して1社上場すれば利益が出せるというハイリスク、ハイリターンの投資です。