いや〜、期待していた分だけ落胆が大きいです。
クレカ積立が毎月10万円まで可能となり、証券会社の還元率に注目が集まってました。
マネックス証券、auカブコム証券、楽天証券など大手ネット証券が次々と発表し、最後に残っていたのがSBI証券。
後出しができるだけに他社よりもユーザー目線の還元率を提示してくるかと思ったんですが、結論からいうと「改悪」されました。
還元率が大幅に低下することになりましたので、今回はSBI証券のクレカ積立について上限額や還元率を変更前と後で比較しながら徹底解説していきます。
SBI証券のクレカ積立とは??
SBI証券では投資信託をクレジットカードで購入できます。
積立商品と積立金額をあらかじめ決めておくと、毎月自動的に積立を行い、これをクレカ積立と言います。
最大のメリットは投資信託の買付に対してもクレジットカードのポイントが付与される点です。
SBI証券では様々なクレジットカードでの買付が可能です。
- 三井住友カード
- オリコカード
- 東急カード
- タカシマヤカード
- UCSカード
- 大丸松坂屋カード
三井住友カード以外は仲介サイト経由からの申し込みしなければならず、還元率も高くはありません。
そんな理由からほとんどの人が三井住友カードでクレカ積立をしています。
そこで今回は三井住友カードでの上限額や還元率について比較していきます。
変更前の上限額と還元率
まずは変更前における上限額と還元率について復習しておきましょう。
対象商品 | 積立買付が可能な投資信託 |
---|---|
預り区分 | 特定、一般、NISA |
買付タイミング | 毎月1日 |
積立申込金額 | 毎月5万円を上限 |
ポイント付与率 | 最大5.0%分のVポイント |
毎月の上限額は5万円。
還元率はカードの種類によって変わりますが最大5%分のVポイントが還元されます。
券種による還元率はこの通り。
- 三井住友カード プラチナ → 5.0%
- 三井住友カード ゴールド→ 1.0%
- 三井住友カード (NL) → 0.5%
プラチナカードなら5%還元されます。
特に人気なのがプラチナ・プリファードです。
年会費33,000円と高額ですが、クレカ積立を行うことで毎月2,500Pが貯まり、年間30,000P貯めることができました。
ポイント分を考慮するとプラチナカードを実質3,000円で保有することができると話題になったこともあります。
年間利用額に対してもポイントが付与されるため、利用する人なら年間最大40,000P貯めることも可能です。
ただ、この桃源郷が2024年11月買付分からは崩れ去ることになります。。
変更後の上限額と還元率
2024年5月1日買付分から積立額の上限が10万円にアップし、11月買付分からは還元率が変更となります。
対象商品 | 積立買付が可能な投資信託 |
---|---|
預り区分 | 特定、一般、NISA |
買付タイミング | 毎月1日 |
積立申込金額 | 毎月10万円を上限(2024年5月買付分から) |
ポイント付与率 | 最大3.0%分のVポイント(2024年11月買付分から) |
上限額は10万円と、5万円アップしました。
しかしポイント付与率は2%もダウンし、最大3%です。
還元率は券種に加えて、年間の利用金額によっても変動することになります。
三井住友カード(NL) とOlive フレキシブルペイ
まずは三井住友カード(NL)とOlive フレキシブルペイでクレカ積立した場合の還元率です。
- 10万円未満 → 0%
- 10万円以上 → 0.5%
以前は条件なしで0.5%が適用されたので、10万円以上利用すると変更前の還元率と同じ水準になります。
10万円未満だと0%ですので、クレジットカードで積立するメリットはありません。
各還元率において年間でもらえるポイントは下記の通り。
- 0% → 0P
- 0.5% → 6,000P
変更前までは最大でもらえるポイントは3,000Pでしたので、もらえるポイント数が2倍になりました。
年間利用金額10万円はメインカードにすればすぐに達成できるので、こちらはそこまで改悪という印象は受けません。
むしろ10万円積立できる人なら改善と言えなくないかも。
三井住友カード ゴールド(NL)とOlive フレキシブルペイゴールド
次に最も使用している人が多いとされている三井住友カード ゴールド(NL)とOlive フレキシブルペイゴールドです。
- 10万円未満 → 0%
- 10万円以上 → 0.75%
- 100万円以上 → 1.0%
変更前は条件なしで1%が適用されたので、100万円以上利用しないと同水準にできません。
そして10万円未満は0%です。
10万円以上なら0.75%が適用されるので、最低でもこのラインは達成したいところです。
各還元率において年間でもらえるポイントは下記の通り。
- 0% → 0P
- 0.75% → 9.000P
- 1% → 12,000P
変更前までは最大でもらえるポイントは6,000Pでしたので、もらえるポイント数は2倍になりました。
また、ゴールドカードは年間100万円利用するとボーナスポイントが10,000ポイントもらえるため、これを一つの基準にして普段から利用している人も多いと思います。
個人的にゴールドの条件についてはそこまで悪い印象を持っていません。
三井住友カード プラチナプリ ファードとOlive フレキシブルペイプラチナプリファード
もっとも残念なのがプラチナカードです。
- 300万円未満 → 1%
- 300万円以上 → 2.0%
- 500万円以上 → 3.0%
今までは条件なしで5%が適用されましたが、変更後は最大でも3%。
しかも年間500万円以上という高いハードルを超えなければいけません。
300万円以上でも2%とこちらも一般ピーポーにはかなり高いハードル。
ちなみに毎月10万円積立した場合に付与されるポイントは下記の通り。
- 1% → 12,000P
- 2% → 24.000P
- 3% → 36,000P
変更前は毎月5万円で5%でしたから年間でもらえるポイントは30,000Pでしたので、ポイントだけで見れば6,000Pは多くゲットできるようになりました。
注意点
変更後は年間の利用金額によって還元率が変わりますが、大きな注意点があります。
実は年間カード利用額に「三井住友カード つみたて投資」の投信積は含まれません。
つまりクレカ積立以外で利用金額を達成する必要があります。
そうなるとプラチナプリファードでの500万円という数字はかなりハードルが高く、達成できるのは一握りの人しかいません。
しかも、プラチナプリファードは年間の利用額に対してボーナスポイントがもらえますが、ボーナスポイントがもらえるのは400万円までで、それ以上の支払いに対しては基本還元率分しかポイントが付与されません。
- 100万円 → 10,000P
- 200万円 → 20,000P
- 300万円 → 30,000P
- 400万円 → 40,000P
500万円達成時のご褒美はクレカ積立の還元率3%だけとなるので注意してください。
個人的には400万円から500万円達成までのモチベーションが弱いので、3%達成の条件を400万円にして欲しかったです。
まとめ
では、最後にまとめます。
- 毎月の上限額が10万円にアップ
- 還元率は最大3%
- 変更は2024年11月買付分から
2024年11月買付分からはプラチナプリファードは多く改悪されますが、他の2券種は人によって改善といえるかもしれません。
改善というか現状維持+αという感じでしょうかね。
ただ、2024年10月買付分までプラチナプリファードは10万円買付できる上に還元率は5%のまま据え置きされるボーナスタイムが実施されます。
この期間はプラチナプリファードでの買付けが必須ですね。
その後は人によっては解約して他のカードに変更するのがいいかもしれません。
自分なりの最適解を見つけて、クレカ積立していきましょう。