どうも、メカニックです。
今回は株式投資型クラウドファンディングに新規参入するユニコーンにインタビューする機会をいただけました。
答えにくい質問も含めて、かなり突っ込んで聞いてきましたよ。
これからユニコーンで出資をしようと考えている人には参考になると思います。
色々質問をしたので長い文章になってしまいましたが、是非最後まで読んでいただけますと幸いです。
もしユニコーンについてご存知ない人は初めに下記の記事を一読してくださいね。
今回インタビューに答えてくれたのは安田社長
今回インタビューに答えてくれたのはユニコーンの安田社長です。
安田社長の経歴を簡単にご説明します。
学習院大学法学部卒
ペンシルベニア大ロースクール法学修士取得国際証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)にて、本邦企業の資本政策・資金調達やIR戦略の立案/執行に従事。その後、クレディ・スイス、リーマン・ブラザーズの株式資本市場部にて、国内外における株式及び株式関連の資金調達(含むIPO)において数多くの主幹事案件を執行。野村證券移籍後は、第三者割当型の資金調達案件や事業会社が保有する株式の売却や自社株買いについて、デリバティブを活用したスキームなどのソリューション提供業務に従事。
※ユニコーンの公式サイトより引用
三菱UFJモルガン・スタンレー証券と野村證券で、IPOを含む資金調達に従事していました。
まさに金融のプロと言っていい輝かしい経歴です。
株式投資型クラウドファンディングのプラットフォームを運営するための最適な経験を積んでいるといっていいでしょう。
ユニコーンってどんなプラットフォームなの??
大きな特徴としましては下記の3点が挙げられます。
・低額から出資が可能
・株主優待の設置を義務化
・企業から定期的なIRを受け取れる
2018年の末にライセンスを取得して本格的に稼働をはじめました。
社名でもあるユニコーンには「日本からユニコーン企業を世の中に1社でも多く送り出したい」という思いが込められています。
ユニコーンさんもベンチャー企業になりますが財務体質は問題ないのでしょうか??
よって財務体質は健全な形を維持しております。
それなら少し安心しました。
ところでユニコーンさんて途中でCEOが変わっていますよね??
これは何か理由があるんですか??
大きな理由があったわけではありませんのでご安心ください。
ユニコーンの強みは実績豊富なメンバー
それぞれが資金調達やIPO、IRをサポートしておりました。
経験が豊富であるがゆえにそれぞれネットワークを持っており、そして同時に情報力も持っております。
企業を見る目も実務をこなしながら養ってきました。
また、当社にはベンチャー企業や上場企業でCFOをやっていた顧問がおります。
目利きをする上で必要に応じて顧問からのアドバイスも頂いています。
顧問を含めた実績豊富なメンバーが当社の強みです。
資金調達はエンジェルラウンドが中心だが例外もあり
ただし他のラウンドもやらないというわけではありません。
例えば設立が長い企業が新しい事をやるのに資金調達をするケースがあります。
そういう場合には当社でも扱う可能性がございます。
また、基準の一つとして企業開始後12ヶ月以内が条件です。
「ビジネスコンテストなど第三者の評価を受けている」、「会社の事業部門から法人化したケース」などは例外として審査の対象としています。
営業としてはスタートアップが盛んになっており、ピッチやセミナーが開かれているのでそこに積極に出向き発掘をしています。
そして「当社メンバーのネットワーク」、「スタートアップをサポートしている人」、「士業の先生やコンサルの人」とパイプをつくって紹介してもらう事もございます。
信頼している方からの紹介はフィルターを通しているためやりやすい部分があります。
案件については2段階の厳格な審査を実施
株式投資型クラウドファンディングは幅広い投資家からお金を集めているため、投資家保護は非常に大事だと思っています。。
実は日本証券業協会という自主規制団体がルールを定めていまして、その中の第4条に「発行者の審査を厳正にしなければならない」と書かれています。
具体的な項目については下記の通りです。
・発行者及びその行う事業の実在性
・発行者の財務状況
・発行者の事業計画の妥当性
・発行者の法令遵守状況を含めた社会性
・反社会的勢力への該当性、反社会的勢力との関係の有無及び反社会的勢力との関係排除へ の仕組みとその運用状況
・当該会員等と発行者との利害関係の状況
・当該店頭有価証券に投資するに当たってのリスク
・調達する資金の使途
・目標募集額が発行者の事業計画に照らして適当なものであること
上記事項については必ず確認を行なっています。
そして当社の審査方法は予備審査と本審査の2段階で行なっております。
予備審査は書類審査です。
ここでは会社の概要や経営者の経歴、ミッションステートメントなどを提出していただいてチェックします。
問題がなければ本審査に移行します。
本審査では企業を訪問し経営者から話を聞き、登記簿謄本や定款などあらゆる書類の提出をお願いしています。
こちらから収益計画の根拠など、気になる点は経営者に質問をして総合的な審査を行います。
企業がIPOをするときに証券会社が引受審査をするのですが、それと同じような流れです。
審査の責任者は大手証券の引受部長を以前勤めていたメンバーが行なっています。
企業の募集ペースは様子を見ながら増やしていく
その後の1年間で3〜4件。
そのあとは月に5.6件とペースを増やしていく予定です。
状況を見ながら調整していくつもりでいます。
株主優待はコミュニケーションツールの一つ
一つ目は他者と差別化するため。
二つ目は株主と事業者を結ぶコミュニーケーションツールをつくりたかったからです。
すぐにイグジットできないということを考えると、企業は株主といい関係を長期的に作っていく必要があります。
株主優待があれば最低でも年に1回は接点が生まれることになりますので、双方にとってメリットになると考えました。
では具体的にどのような優待を予定していますか??
B to B企業ならあくまで一例ですがカタログギフトなど金額的に無理のないものを予定しています。
投資家アンケートでは株主優待を期待しているという声が多くありましたので、様々な形で提供していければと考えています。
他社と比較した時の手数料の違い
その分コストが掛かると思うのですが手数料は他社と違いはあるのでしょうか?
この中には募集画面の作成代も含まれています。
サポート料は別料金となっておりまして、資本政策や資金調達のアドバイスは月額料金をいただく予定です。
とはいえスタートアップはお金がないので、できるだけ負担がかからないように低料金で行うつもりです。
他社と比較してもそれほど大きな差はないと思っております。
ベンチャー企業が1番苦しい時期を助けたい
しかも日本のVCはリードVCに相乗りするような形でIPOが見えているレイターステージで投資するのが主流です。
でもベンチャー企業は創業初期が一番苦しい時期。
応援してくれるファン株主がその時期に助ける仕組みを作りたかったんです。
これからはお金の流れがかわってくると感じた部分もあります。
そういったところが主な理由です。
VCに断られた案件ばかりではない
確かにVCに断れた案件があるというのは否定しません。
ただ、そうでない案件もあります。
先ほども言いましたがVCが設立間もないスタートアップに出資するというのは国内においては非常に少ないんです。
また、ワンショットが大きくてラウンド的に合わないVCも存在します。
いい企業だけどミスマッチが起こってお金を入れてもらえないというケースがあるんです。
そして次回の資金調達の足枷になるということにつきましては、株式投資型クラウドファンディングの利用を「気にしないVC」もいれば「気にするVC」もいます。
しかしながらVCに聞いても株主の管理が大変など明確な理由が返ってきませんでした。
多くの株主によって社長のリソースが取られたりする懸念もあるのかもしれません。
VCにとって株主は少ない方が投資しやすいですが、魅力的な会社だったら投資家数に関係なく投資をするはずです。
3〜5年の間に企業側がVCからの調達だけでなく「株式投資型クラウドファンディングでの調達もあるよね」といってもらえるような世の中にしたいと思っています。
企業の成長を妨げるようなことはしたくない
その理由としては発行会社からすると将来的な資金調達時に多少なりとも影響する場合があるからです。
企業さんの成長を妨げるようなことはしたくありません。
どちらにしても日本証券業協会で資金調達の達成状況は誰でも確認可能です。
ただし投資家さんからの要望がありましたら社内でもう一度検討させていただきます。
過去に株式投資型クラウドファンディングを利用した企業は下記のページから全て見ることができます。
投資家はこちらのサイトでいつでも閲覧可能です。
プラットフォーム側は自社の不利益になるから消しているのではなく、企業側の将来性を考えて削除しているそうです。
万が一ユニコーンが倒産しても影響はない
当社が株主管理を委託されているケースでも発行会社が名簿を持っていますので対応が可能です。
ご安心ください。
不可解な倒産が起こった場合は徹底調査をする
その過程の中で不可解な倒産が起こらないようにしています。
万が一、起こった場合は私どもでも知らなくてはいけないので、徹底調査することをお約束します。
企業と投資家、共に成長してほしい
すぐには結果がでないサービスですが、ユニコーンが目利きした案件に投資してよかったなと思ってもらえるようになりたいです。
独自のコミュニティを作成してネット上だけでなく、将来的にはリアルな場も提供したいと思っています。
さらに、もし当社で資金調達した企業でIPOした起業家が将来誕生したら、その後に続くスタートアップに資金なり、アドバイスなりのエコシステムが作れるかもしれません。
募集企業はもちろんのこと当社もベンチャー企業なので共に応援していただけると嬉しいです。
最後に
かなりエグい質問をガンガンしましたが、誠実かつ正直に答えてくれたのはすごくありがたかったです。
やはり投資家が疑問に思う点は初めのうちに解決しておいた方が、プラットフォーム側にとってもいいことだと思ったので遠慮なくぶつけてみました。
インタビューして伝わってきたのは「募集企業と投資家の繋がり」を大事にしたいという思いです。
株主優待の義務付けにもそれが現れていますよね。
「株主優待は投資家と事業者を結ぶコミュニケーションツール」
何度聞いてもいい言葉です。
そしてついに念願の第一号案件が発表されました。
第一弾はスポットツアーです!!
革新的なデジタル観光ツアーアプリを提供しており、すでに東京メトロとも提携しています。
今回のインタビューを読んでユニコーンに興味がでた方は是非チェックしてくださいね。