とうとうSBIグループが運営する株式投資型クラウドファンディングの「GEMSEE Equity」から第一号案件が登場しました!!
今か今かと待っていたので個人的にはめちゃくちゃ嬉しいです。
そんな記念すべき第一号案件の社名は…
「株式会社One Terrace」
ITと人材を掛け合わせたサービスを運営している企業になります。
今回はこの株式会社One Terraceを一刀両断していきますよ!!
ちなみに案件についてすでにご存知の人はまとめのところだけ読んでいただければいいと思います。
株式会社One Terraceとは??
株式会社One Terraceは日本語教育、留学、就職、採用、在留資格管理、グローバル人材研修を一貫支援するサービスを提供しています。
2016年8月にベトナムで設立され、2017年4月に日本法人を設立。
2019年5月にはミャンマー法人も設立しました。
主要プロダクトは「チョクトリ」という外国人人財の直接採用支援サービスです。
地方の中小製造業向けに機会・電気電子のエンジニアを紹介しています。
現在利用している企業は2019年に56社を予定しており、紹介人数は約105名ほど。
すでに大手のマイナビやNOVAホールディングスとも業務提携も結んでいます。
ビジネスモデルとしては企業からの採用支援費用がメイン。
それに加え、採用・定着に関わるその他サービスを提供しています。
チョクトリの優位性としては外国人採用にかかるコストを大幅に削減できる部分です。
なんと、場合によっては172万円も削減できるようです。
ここまで安くできるのは凄いですね。
ただ逆をいえばそれだけ利益が少ないという裏返しでもあります。
株式会社One Terraceの代表は??
株式会社0NE Terraceの代表は石中達也さんです。
1988年 兵庫県生まれ
2011年大阪府立大学工学部卒業後、帝人フロンティア(株)にて海外営業、
アビームコンサルティング(株)にて経営統合支援、業務改善、基幹システム導入、
マレーシア駐在を経て、2016年One Terraceを創業(2017年株式会社化)。
ベトナム人留学生が来日した後詐欺的人材ブローカーや悪質な日本語学校によって無碍に扱われ、
ビザが取得できず強制帰国させられている実態に憤りを覚え、外国人が安心して日本で学び、
就業できる環境を整えたいとの想いからこのビジネスを着想し起業。
今回が初めての起業になりますね。
実績を見る限りでは飛び抜けた実績は出していないように感じます。
One Terraceの募集金額と資金用途について
One Terraceの目標募集額は2,500万円。
上限募集額は2,875万円です。
株式投資型クラウドファンディングでは1億円までしか資金調達しかできません。
そこを考慮すると金額としては平均的でしょう。
そして調達した資金は下記の目的に充てる予定です。
- システム開発費:約1,500万円
- マーケティング費用(人件費・広告宣伝費等):約475万円
- その他営業活動費:約150万円
- 募集取扱手数料:375万円
募集取扱手数料はSBI CapitalBaseに支払う手数料になります。
2,500万円を超過した場合は営業活動費に使われるとのことです。
また今回は普通株式での募集です。
議決権があるので株主総会にも出席できますよ。
One Terraceにおける投資金額のコースと株数
One Terraceの投資は下記のコースが用意されています。
発行価格は5,000円です。
- 250,000円コース(50株)
- 500,000円コース(100株)
なんと、最低投資金額は25万円から!!
FUNDINNOやユニコーンでは10万円からというのが一般的ですから投資のハードルは高いと言わざる終えません
25万円からですとGoAngelと一緒。
これは非常に残念です。。
エンジェル税制適用の有無は記載されていませんので、適用される可能性はないと思っておいた方がいいでしょう。
One Terraceにおける現在のバリュエーション
続いて、One Terraceのバリュエーション(時価総額)を計算していきます。
1株あたりの金額は先ほども言った通り5,000円です。
しかし募集ページには発行済株式総数の記載はなし。
残念ながらこれではバリュエーションを算出できません。
っということで今回はForipoのメンバーであるHiro-Cさんの助けを借りて謄本を取得してもらい、プレバリューを計算してもらいました。
謄本には発行済株式数が10万枚と記載されています。(令和1年12月23日付け)
設立時には500株でしたので200分割したようです。
よって、プレバリュー(資金調達前の時価総額)は5.0億円になります。
今回のファイナンスが成功して上限の2,875万円の資金調達ができれば、ポストバリュー(資金調達後の時価総額)は約5.3億円です。
すでにサービスは運用していますし、売上はある所は安心材料の一つでしょう。
ただしフェアバリューかどうかはしっかりと自分で考えるようにしてくださいね。
ちなみに、謄本から今回が初の第三者割当増資ということもわかりました。
One Terraceに出資しているプロ投資家
One Terraceに出資しているプロ投資家を調べてみましたが、見つけることはできませんでした。
登記簿から推測するにおそらくプロ投資家は出資していないと思われます。
先ほども言ったように今回が初の資金調達です。
そう考えると出資するタイミングは今の所設立時しかありませんからね。
One Terraceのマイルストーン
One Terraceのマイルストーンは下記の通りです。
最終的にIPOを目指します。
2022年3月期の売上計画を達成してから上場を検討するとのことです。
そこからIPOまでは時間がかかります。
5年以内での上場はかなりハードルが高いので過度な期待はしないように。
One TerraceがEXITしたらどのくらいの利益になるの??
One Terraceが計画通りにIPOしたらどのくらいの利益になるのかざっくりと計算してみます。
現在の株価は1株5,000円でバリュエーション(時価総額)は5.0億円です。
直近ではフォースタートアップスが同じ人材系でIPOすることが決まっていて時価総額は47.6億円でした。
One Terraceも同規模で上場したとすると、ざっくり計算で10倍ということになりますかね。(株式数の増加を考慮せず)
もし25万円出資していたら225万円の利益です。
ただし、上手くスケールしなければ倒産という可能性もゼロではありません。
そうなったら出資額は1円も戻ってこない可能性がありますので十分注意しましょう。
ベンチャー投資はリスクが高いので金銭的なリターンよりも「応援したいかどうか「、「共に成長を歩んでいきたいか」など、体験をメインに考えて投資をしてくださいね。
まとめと管理人の感想
最後の資金調達についてもう一度まとめます。
- 設立は2018年8月
- 資本金500万円
- 人材関連
- 最低投資金額は25万円から
- プレバリューは約5.0億円
- 目標金額は2,500万円
- 2022年3月期以降にIPOを検討
SBIグループが運営しているということで第一号案件には非常に期待していました。
実のところ99%投資しようと決めていたんです。
でも中身を見て非常にがっかりしたので今回は投資しません。
がっかりしたのはONE Terraceにではありません。
SBI CapitalBaseにです。
まず最低投資金額が25万円からというのはハードルが高いですし、ページも非常に見にくい。
FUNDINNOを参考にして作ったんでしょうが、月とすっぽんほどの差があります。
そして一番納得いかないのは発行済株式数を記載していないところ。
先ほども言ったように発行済株式数がわからなければバリュエーションは出せません。
つまり、発行済株式数の記載をしないということは投資家にバリュエーションを考えずに投資しろと言っているようなもの。
普通に考えてこれはありえないなと。
SBIグループのVCはバリュエーションを考えずにノールックで投資するってことなんでしょうかね 笑
この点はONE Terraceの方でもしっかりと言わないとだめだと思うけどな。
こういうことをされると投資家に対しても重要な情報は連絡してこないような気になってしまいます。
ちなみにONE Terraceは今回の資金調達で発行価格50円だったのを100倍の5,000円に設定している点を投資家はしっかりと把握してくださいね。
100倍が問題ではなくフェアバリューかどうかが重要な部分です。
う〜ん、SBIグループ期待していただけに残念すぎる。
2号案件からは情報開示が改善されることを期待します。
それにしてもこういうのを見るとFUNDINNOってやっぱり凄いなと再認識します。
個人的にはFUNDINNOの方が記載されている情報も多く、ページも見やすいのでこちらの方が断然おすすめです。
魅力的な案件も多くなってますしね。
今なら新春キャンペーンを実施中ですので興味がある方は是非。
最近は本当にファンディーノが無双状態に入ってる気がする。
あとはイグジット案件がでるかどうかですね。
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