テレビ放送もされて、いま最も注目されているソーシャルレンディング事業者といえばクラウドクレジットで間違い無いでしょう。
そんなクラウドクレジットがですが、2017年度も終わり、この度運用報告を開催するということで行ってきました(^ ^)
今後の経営方針やファンドの運用状況などを細かく説明してくれましたよ。
今回はこの運用報告会についてレポートしていきたいと思います。
もしクラウドクレジットについて知らない方がいましたら、先に下記記事を一読していただけますと幸いです。
開催場所は永田町にあるGRID
東京での運用報告会が行われたのは2018/1/21。(大阪でも開催されました)
永田町にあるGRIDというビルで開催。
ビル一棟リノベーションされており、中にはレンタルスペースやオフィス、コワーキングスペース、一階にはカフェも入っています。
ガイアックスが手がけているようですね。
早く着いたので1階のカフェでもちょっとお茶していましたが、気づいたら自分以外みんな女性!!
ちょっと恥ずかしかったです 笑
オフィスと利用している企業にはスタートアップが多く、なんと投資型クラウドファンディングサービスを運営しているクラウドリアルティの名前も。
クラウドクレジットの運用報告はこのビルの6階で行われました。
運用報告会が開始
成さんの挨拶から運用報告会がスタートしました。
続いて杉山社長にバトンタッチ。
やはりガイアの夜明けに紹介されたこと、その影響で口座開設者が殺到していること、また問い合わせが非常に多く、電話回線が混雑していることをおっしゃっていました。
挨拶のあとはクラウドクレジットについて、最新のローン成立額、そして投資者のトラックレコードを紹介。
投資者の平均利回りは9%ほどだそうです。
大きくマイナスになっている人もいるが、反対に20%以上の利回りになっている人もいますね。
そして下記が直近のユーザー登録者数。
1ヶ月ですでに2018年度目標の4割を達成。
この感じだと20,000人は簡単に達成しそうですね。
ファンドの運用状況について
ここから運用報告が始まります。
杉山社長から運用部(?)の方にチェンジして、それぞれのファンドについての説明がありました。
予定位通り運用されているファンド
まずは予定通り運用されているファンドから。
こちらは特にファンド組成時からほとんど変更点がないため、簡単な説明で終わりました。
東欧ファンド
クラウドクレジットにおけるメインファンド。
運用は順調で東欧ファンドの貸付事業者は黒字化、信用力が増しているとのこと。
マイクロローンファンド
運用は順調。
他通貨になっている理由は貸付企業が他国籍の企業に貸し付けているため。
特にロシアルーブル建てが人気だそうです。
リアトアニア個人向けローンファンド
こちらも運用は順調。
リトアニアの個人向けファンドをを束にして運用している。
パートナー企業はSAVY。
バルト三国自動車リースファンドII
IとII、両方とも運用は順調。
過去のファンドは合同運用していたが、この場合だと再投資ができなくなることが多い。
IとIIからは基本的に持っている財産を区別して運用していて、再投資は行わない方針だそうです。
予定から変更して運用中のファンド
次は予定を変更して運用中のファンドです。
ここからは一つずつ詳しい説明が入りました。
欧州3か国ローンファンド(ハイイールド型)
欧州3か国ハイイールド型の財産状況がこちら。
遅延発生中です。
こちらはファンド組成時に80%〜85%の回収見込みの商品。
貸付先のプラットフォーム(ボンドーラ社)が各個人にリスクランクを8段階で設定し、ハイイールド型の貸付先の個人リスクランクはMAXの8。
貸付金利60%で運用中だそうです。
日本では考えられない数字ですよね。
すでに貸し倒れが0.4%ほどあるので、こちらは法的手段で回収を計るとのこと。
期待リターンマップでも記載の通り、元本割れの可能性があり、ユーロ建てでは85%ほど返せる見込み。
欧州3か国ローンファンド、(バランス型)
次は欧州3か国のバランス型です。
2017年中盤から遅延が発生しています。
こちらの貸付金利は40%。
バランス型は個人リスクランクの4番目〜7番目に値している人に貸し出しており、ファンドの組成時点で9.7%のデフォルト率を見込んでいたようです。
元本は全て回収できる見込みだが期待利回りは多少落ちてしまい、ユーロ建てで多よそ110%弱を返せる見込み。
欧州3カ国ローンファンド、(リスク低減型)
こちらは2017年12月に遅延が発生しています。
リスク低減型は個人リスクランクが低い人のみに投資しています。(1〜3ランク)
ファンドの組成時点で2.5%〜5.9%のデフォルト率見込みだったとのこと。
ただ、それでも1回遅延が発生すると回収が難しくなり、61日以上遅延している元本がもっとも多いです。
回収率は80%ほどの推移でユーロ建てで107%ほどの回収見込み。
イタリア消費者ローンファンド
遅延はしていますが、今の所元本割れはないという見込み。
具体的にはユーロ建てで100%〜105%ほど回収できるのではないかと言っていました。
北欧個人向けローンファンド
フェローファイナンスというプラットフォームからフィンランドの個人債権を購入して運用しています。
組成時のデフォルト見込みは3.2%ほど。
すでに60%ほどは返還済。
ただ、ローンが好条件で借りられるようになったので金利が低くなり、再投資が難しくなったようです。
フェローファイナンスは遅延が発生すると貸し倒れ分を積極的に回収するので、こちらの分の元本は回収可能。
一方ボンドーラ社での債権も一部ファンドに組み込まれており、こちらの一部で遅延が発生中。
回収できるかどうかなんともいえないようですが、それでもユーロ建てで105%回収の見込みとのこと。
バルト三国自動車ローンファンド
バルト三国自動車ローンファンドは遅延ではなく、バルト三国のリース債権を新規に購入できないことから早期償還になるようです。
購入できない理由はプラットフォームのミントス上でmogo社の自動車リース債権が人気で購入しずらくなっている。
そして、なぜ早期償還が起こってしまうかですが、個人が自動車リースを辞めて一括購入する人がでてくるからだそうです。
その場合はリースが終了するので、運用も終了してしまう。
利回りとしては何倍になるかの予測が難しいが1倍以上になる見込み。
カメルーンファンド
カメルーンは39個のファンドを組成中。(ヘッジありとヘッジなしがある)
9個のファンドで延長運用中。
自分も一つ延長運用中のファンドがありますが、こちらはクラクレの中でも特にリスクが高いファンドだそうです。
在庫の管理はOVAMBA社がしているので、遅延があった場合は在庫を売却することで一応回収は可能。
ペルーファンド
最後はペルーファンドです。
こちらはペルーの金融機関の不良債権をクラウドクレジットが買ってきて、運用をしています。
金融機関としては不良債権を持っていたくないので、売却したいニーズはかなりあるそうです。
しかし現在、このファンドはクラウドクレジットで販売を停止中。
理由としてはクラウドクレジットが購入したい債権が現状ないからだそう。
加えて、直近で購入した債権の回収が過去ほどうまく推移していないので様子を見たいとのこと。
ただ、過去に購入した債権は3年以上経っても回収できているのは嬉しい誤算だったともいっていました。
クラウドクレジットの運用方針
ファンドの運用状況の説明が終わったあとは再度、杉山社長からクラウドクレジットの今後の運用方針についてのお話がありました。
かいつまんでいうと…
- 経営は赤字でサポートに電話がくる。
- 2018年12月に単月黒字化を目指している。
- 2018年でユーザー数を2万人にする予定。
- ファンド組成について、4つのセクターを8つのセクターに増やす予定。
- ペルーの税制ミスを非常に反省している。
こんな感じです。
特にペルーファンドの税制ミスをすごく反省しており、今後こういうことが起こらないように徹底していきたいとおっしゃっていました。
Q&A
最後に質疑応答。
特にファンドについての質問が多くありましたが、その辺りのことは上記ファンドの中ですでに記載してありますので、ここでは割愛させていただきます。
一つ面白かったのは広告費の質問です。
ガイアの夜明けでどのくらいのお金がかかったのかを杉山社長が答えましたが、ほとんどお金はかかっていないようです。
テレビ側から外国の映像が欲しいという要望があったので、それを20万円で購入して、それくらいとのこと。
自分的には電通と業務提携したので「その効果なのかな」と思いましたが、現在はまだ準備期間でいまのところ業務提携の効果はほとんどないとおっしゃっていました。
それにしても、20万円でこれだけの効果ってものすごいコスパですね。
これにはびっくりしてしまいました。
最後に
終始、丁寧な説明がされたと思いますが、残念ながら少しわかりにくい部分もありました。
質問の時にもどなたかが言っていましたが、当初の想定利回りと最終的な利回り予想を比較しつつ運用状況を説明してほしかったです。
現在の運用状況しか書いてあったので、結局予定していた利回りとどのくらい乖離があるかいまいちわかりませんでした。
その部分が少し残念でしたかね。
でも、まぁその辺りはこれから改善していってくれるでしょう。
個人的には質問にも丁寧に答えていましたし、誠実さはすごく伝わってきました。
投資家の事をしっかりと考えてくれていると思います。
今後は様々な面で”わかりやすさ“に重点を置いていきたいとおっしゃっていたので、2018年はさらにパワーアップしたクラウドクレジットを見せてくれそうです。
クラウドクレジットが設立されてから最も飛躍する一年になるのではないでしょうか。
個人的には各ファンドの運用状況なども聞くことができて納得した部分が多かったので、今後追加投資をしようと検討中です。
やっぱり、海外ファンドに投資できるソーシャルレンディングは今の所クラウドクレジットだけなので、リスク分散という意味でもポートフォリオの中に組み込んでおきたいですからね。
また、今回は初めてソーシャルレンディングの運用報告会に出席しましたが、素直に楽しかったです。
今後、休みが合えば積極的に出席していきたいと思っています。
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