ソーシャルレンディングサービスが国内で乱立していますが、その中でも最近頭角を現してきたのがSAMURAI証券の運営する「SAMURAI」です。
特に保証付きのファンドは大人気。
募集すればすぐに満額調達に達してしまいます。
今回はなぜこれほどまでに投資家に人気になったのか、その要因をインタビューを通してリサーチ。
maneoとの業務提携についても突っ込んで聞いてきましたよ。
SAMURAIについては下記記事で紹介していますので、まだご存知でない人はこちらを参考にしてください。
インタビューに答えてくれた人は??
今回は3名の方にインタビューさせていただきました。
写真左から。
- SAMURAI証券 根本翔太氏
- SAMURAI証券代表取締役 中山 幹之氏
- SAMURAI&J PARTNERS代表取締役 山口慶一氏
主に答えていただいたのはSAMURAI証券の代表取締役である中山氏です。
よろしくお願いします。
ざっくばらんにいきましょう 笑
SAMURAI(サムライ)とは??
特徴をあげますと、まず親会社は上場しているSAMURAI&J PARTNERS 株式会社です。そのため当社でもガバナンスや開示に対して上場基準で運営しています。
そして、証券会社と同じ第1種金融商品取引業の免許を持っています。
これはいわゆるフルラインの証券会社と同じです。
金融知識の高いメンバーで構成されてますので、伝統的な証券会社のコンプライアンスに基づいて運営している部分が最大の特徴だと思います。
ユーザー層は30歳〜40歳がメイン
あとは通常の正規分布に従うといった形です。
自分の体感的にもそのくらいだと思っています。
投資型クラウドファンディングの知名度は上がっているものの、やはりまだ広く認知はされていない印象を受けますか??
しかしまだまだアンテナの高い現役層が主に利用している状況ですね。
SAMURAIは上場基準での運営とグループ間のシナジーが強み!!
そして第1種金融取引業としてのコンプライアンス基準に乗っ取って運営しているところが最大の強みです。
また、当社はSAMURAI&J PARTNERSグループでもあり、Jトラストグループとも業務提携関係にあります。
Jトラストグループの中には保証会社、カード会社、債権回収業者があり、いわゆる金融コングロマリッドです。
案件の中には日本保証との案件を出すなど、グループのシナジー効果を出せるようになってきたのも強みの一つだと思っています。
他社ではなかなか真似できませんもんね。
自社しか組成できないファンドがあるというのも強みだと思います。
金融コングロマリッドとは金融機関をグループ化する組織形態のことです。
案件は審査だけでなくモニタリングも重要!!
そしてそれは金融庁に届ける必要があります。
実はその中に案件審査会規定というものがあり、募集する案件の事業計画や財務健全性の評価など、多くの項目に対して金商法にのっとったチェック項目があるんです。
さらにそれに加えて、日本証券業協会や二種業協会のガイドラインに沿って厳密に案件を図り、審査をしております。
また、審査と同様に当社ではモニタリングも重要だと思っています。
審査、つまり入り口だけではなく、運用中も”計画通りに進んでいるのか”定期的にチェックしています。
さらに、輪をかけて安全に運用できるように日本保証の保証などをつけています。
投資家としてはとてもありがたいです!!
なぜ事前開示をしないのか??
投資家としてはやはりしっかりと吟味してから投資をしたいです。
なぜ事前開示をしないのですか??
特に我々は事前に開示しないというポリシーを持っているわけではありません。
実はシステム的な対応が追いついてないのが理由です。
ただいま行なっている最中ですので、できる限り早く対応したいと思っています。
もう少々お待ちください。
あ、あとできるならマイページも使いにくいのでこちらも改善していただけると助かります。
社債型案件についても募集の可能性はある
もう取扱いはないのでしょうか??
その事もあり、今後はサイズを大きくしたり、出す頻度を多くしたいと思っています。
しばらくはそちらに力を入れたいと思っており、社債型の案件は現在募集をかけておりません。
ご要望があれば再度募集する可能性はございます。
人気の秘密は堅実な運営と堅い案件!?
その要因はどうお考えでしょうか??
そのような案件は今後もあると思います。
しかし、高利回りということは相応のリスクがあるということです。
ファンドがデフォルトする可能性は上がり、実際それが続いてしまったことで少しソーシャルレンディングの人気が落ちてしまいました。
そのこともあり、当社では利回りは2%〜4%と低いものの、リスクも低いファンドが重要だと感じています。
保証がついたものなど、金利が低くても生涯を通して投資できるような商品を出していきたいと思いながら運営を行なってきました。
その思いが投資家さんに届き、高い評価をいただけていると感じています。
今後も短期的ではなく長期的な運用を目指し、かつさまざまなテーマや金利の高い商品などラインナップを増やしていきたいです。
業界では今までのハイリスク・ハイリターン商品への投資から、ローリスク・ローリターン商品への投資という、ある種のアンチテーゼが起こっているのかもしれません。
投資家のマインドが少し前と比べて明らかに変わりました。
自分も今は利回りが高いと「少し怖いな〜」という印象を持つまでになっています。
利回り5%以下の手堅いファンドが人気になってきていますよね。
当社は比較的安全に運用できる金融商品が主戦場だと思っていますので、今後も投資家さんに評価されるようなファンドを組成していくつもりです。
初心者には保証付のファンドがおすすめ
おすすめのファンドはありますか??
その中でも保証付きの案件は扱っているラインナップの中では相対的にリスクが低い商品です。
投資家の方にも非常に好評をいただいております。
ちなみにこのような案件がデフォルトするというのはどんな時ですか??
倒産した場合はもちろん保証が困難になります。
また、日本保証さんも保証をつけていくたびに補償額が積み上がっていきますので、我々はその枠についてもしっかりとチェックしています。
つまり、日本保証さん自体が保証をだせなくなったらデフォルトする可能性があるということです。
そういう場合ですか。
でも、そんなことが起こる可能性はかなり低い気がします 笑
抽選制度は検討中!!
システム的な面も考慮しながら検討しております。
maneoマーケットとの業務提携は投資家保護を最優先!!
現在のところSAMURAIとの資本関係はありませんが役員を送っています。
maneoさんで多くの延滞がでたことでクラファン業界の信頼が揺らいでしまいました。
損失がでてしまった投資家さんも多くいらっしゃいますので、まずは投資家保護を最優先で考えています。
SAMURAIグループの業務提携先であるJトラストグループには案件の審査や評価にくわしい日本保証がありますし、サービサーの会社もあります。
一つのグループ会社でmaneoで起こっている多くの問題に対処が可能です。
maneoさんの問題は案件の審査やモニタリングに課題があったように感じていますので、SAMURAIができる限りのサポートをしていきたいと思っています。
繰り返しになりますが、まずは投資家保護が第一です。
いまある課題や問題をとにかく最優先で解決していきたいです。
ただ、将来的にはプラットフォームを統一するなど考えているのでしょうか??
まずは課題を解決することが先決です。
変革するクラウドファンディング業界に注目してほしい!!
業界はいろんな見方があると思いますが、ここからが本当のスタートだと思っています。
SAMURAI証券の姿勢は商品に反映されると思うので、投資家はそこをしっかりと確認してほしいです。
貸付型の商品は株でも債権でも、投信でもありません。
商品の中心は国内のアセットで、円建てが多いため、為替リスクがなく、利回りのレンジも決まっています。
一個一個の案件をしっかりと見て、堅実な商品を選べば資産形成に貢献をしてくれるはずです。
是非、これからもクラウドファンディング業界に注目していってもらいたいと思っています。
まとめ
SAMURAIについては「武士のような怖い人が出てきたらどうしよう。。」と少しびびっていましたが、そんなことはなくざっくばらんにお話させていただきとてもありがたかったです 笑
そして、インタビューを通じて感じた事は投資家側を向いて運営してくれているなということ。
ハイリスク・ハイリターンのファンドではなく、比較的リスクの低い商品を提供しているところからも投資家の資産形成に貢献したいという思いが伝わってきます。
maneoとの業務提携もまずは投資家保護を第一に考えているという言葉をいただけたのでこちらも安心しました。
投資している身としてはこういうことを言ってくれるのはありがたいです。
SAMURAIはソーシャルレンディング事業者の中では第一種金融取引業の免許を保有しており、親会社が上場企業である数少ない企業です。
これ以上ない盤石の体制が整っているので今後のソーシャルレンディング業界を引っ張っていく存在になって欲しいと思います。