どうも、メカニックです。
IPOといえばマザーズやジャスダック、東証1部、東証2部への上場が多いです。
ただ、ごく稀にTOKYO PRO MARKETという言葉を目にしたことはないでしょうか??
こちらは一般投資家が参加できない市場でもあるためあまり深く知らないという人も多いと思います。
そんなTOKYO PRO MARKETにIPOが噂されていた大物ベンチャーC Channelが上場することが決まりました!!
なんだか今後、注目を浴びそうな市場です。
ということで、今回は謎のベールに包まれているTOKYO PRO MARKETについて徹底解説していきたいと思います。
TOKYO PRO MARKETとは??
TOKYO PRO MARKETは先ほども言った通り、一般投資家は参加できないプロ向けの市場になります。
プロとは特定投資家のことです。
もちろん他の市場と比較しても流通量は極端に低く、1日の売買代金が20万円に満たない日も多くあるというそんな市場です。
歴史を少し説明すると日本初の国際ベンチャー市場TOKYO AIM取引所を、2012/7/1に東京証券取引所が吸収合併して始まりました。
TOKYO PRO MARKETの年間上場数は??
TOKYO PRO MARKETですが言わずもがな年間上場数は多くありません。
ここ数年の上場数をまとめてみたところこんな感じでした。
2013年 | 1社 |
---|---|
2014年 | 2社 |
2015年 | 4社 |
2016年 | 1社 |
2017年 | 6社 |
2018年 | 7社 |
2019年 | 10社 |
IPOをちょっとでも知っていればこの数がどれほど小さいかわかると思います。
一般投資家が参加できるマザーズ、ジャスダック、東証1部、2部の場合は合計するとだいたい80社以上。
比較すると1/10以下の年もありますね。
ただ、数字の変化を見ると徐々に数字が増えているのがわかるかと思います。
少しずつではありますが、TOKYO PRO MARKETを選択している企業が多くなっているようです。
TOKYO PRO MARKETに上場するメリット
「なんでわざわざTOKYO PRO MARKETに上場するの??」って感じる人もいると思います。
当然ですがTOKYO PRO MARKETを選ぶメリットがいくつかあるからです。
メリット1:申請から承認までが10日
通常、IPOする場合は上場申請をして東証の審査がおりたら承認されるという形です。
これにはだいたい数ヶ月かかります。
4月もコロナショックの中で新規承認がガンガンきましたが、これぞまさに審査から承認まで時間がかかったことが要因。
なので、結果的に空気が読めないような新規承認が続いちゃったんです。
一方、TOKYO PRO MARKETはというとなんと申請から承認まで10営業日ほどで完了します。
しかもTOKYO PRO MARKETの審査はありません。
主幹事的な役割をはたすJ-Adviserが「的確あり」と判断すればそれで審査は完了。
一般的な上場と比較してもかなりのスピード上場ができます。
メリット2:監査証明期間は1期分でOK
一般的な市場に上場するには最低でも3年~4年はかかります。
監査証明などで時間がかかるためです。
しかしTOKYO PRO Marketは監査証明が1期分でOK!!
準備期間が短くおさえられるのでコスト的にも安く済みます。
メリット3:四半期開示はいらない
上場したら原則、四半期開示は必須です。
たまに遅れたりする企業もありますが、とにかく開示しなければいけません。
TOKYO PRO Marketはこのあたりも緩く、四半期開示は必要なし。
内部統制報告書も不要です。
上場を維持するためのコストも低く抑えることができます。
TOKYO PRO Marketに上場するまでのスケジュール
スケジュールをまとめました。
- 適格審査
- デューデリジェンス開始
- 特定証券情報の作成と確認
- 上場申請
- 上場承認
基本的にJ-Adviserの適格審査から上場承認まではだいたい6ヶ月ほどです。
上場申請後から特定投資家向けの取得勧誘がはじまり、その後上場となります。
ただTOKYO PRO Marketの場合はブックビルディングを行わないことも可能です。
このあたりも一般的なIPOとは少し違います。
TOKYO PRO Marketで主幹事数NO.1の証券会社は??
一般的なIPOだと大手証券が主幹事になることが多いですよね。
- 野村證券
- 大和証券
- SMBC日興証券
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- みずほ証券
- SBI証券
だいたいこの6社で年間のほとんどを占めます。
で、TOKYO PRO Marketはというと最も主幹事数が多いのはフィリップ証券です。
聞いたことがないという人も多いと思いますが、なんとシェア率は驚異の70%越え!!
一強といっても過言ではありません。
あとは宝印刷や日本M&Aセンターもちょこちょこと主幹事をつとめています。
株式投資型クラウドファンディングでもTOKYO PRO Marketの上場を目指す企業が登場
株式投資型クラウドファンディングの世界でもちょっとだけその流れが来ています。
沖縄で琉球アスティーダというプロ卓球チームを運営している琉球アスティーダスポーツクラブ株式会社が少し前にFUNDINNOで資金調達をしました。
こちらが目指すEXITは、なんとTOKYO PRO Marketだったんです。
Fundinno案件の琉球アスティーダ、Tokyo Pro Marketも視野に。今まで資金調達ができない市場であったが、筑波精工に続きSTGも資金調達を行っている。
スポーツチーム、株式投資型クラウドファンディング実施という今までにない企業がTokyo Pro Marketに上場することで、この市場も活性していくか?! https://t.co/NW4szt5VYo— ECF MAFIA (@ECFMAFIA) November 29, 2019
もちろんTOKYO PRO Marketへの上場を目指す企業は株式投資型クラウドファンディングでは初。
今までは一社もなかったことを考えると、やはりちょっとしたムーブメントが来ているのかもしれません。
まとめ
では最後にTOKYO PRO Marketの大事なポイントをまとめます。
- プロ投資家向けの市場
- 上場数は増加傾向
- スピーディーに上場できる
- 上場後に四半期開示の必要はなし
- フィリップ証券が主幹事のシェア率70%越え
TOKYO PRO Marketは従来市場への前ステップとして上場する会社が多いです。
そこから従来市場に鞍替えするケースも過去に何回か見て来ました。
今まではあまり注目されていませんでしたが、今後「まずはTOKYO PRO Marketから」と考える企業も多くなるかもしれません。
上場数の増加率がそれを物語っているように感じます。
ちなみに日本のマザーズ市場は世界で一番上場しやすいなんて言われていますが、実はTOKYO PRO Marketの方が全然上場しやすいですね。
TOKYO PRO Marketは一般投資家には縁のない市場ですが、一応こんな市場もあるということは知識として頭に入れておくといいかもしれません。
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