
国内では多くのロボアドバイザーが登場してきています。
中でも業界を引っ張っているのがウェルスナビ。
利用者、預かり資産が右肩上がりで伸びており、知名度もぐんぐん上昇中です。
ただ、新たにそれを脅かす存在が登場しました。
それが株式会社FOLIOが提供しているロボアド「ROBO PRO(ロボプロ)」です。
国内初のプロ向けAIを搭載しており、直近の実績がとにかく優秀。
今回は実際、両者を利用している管理人がROBO PRO(ロボプロ)とウェルスナビを徹底比較していきたいと思います。
目次
ROBO PRO(ロボプロ)とウェルスナビってそもそも何??
まずは簡単にROBO PRO(ロボプロ)とウェルスナビについて簡単に紹介していきたいと思います。
ROBO PRO(ロボプロ)はFOLIOが提供する新しいロボアド

ROBO PRO(ロボプロ)はベンチャー企業の「フォリオ」が2020年にリリースしたロボアドバイザー投資です。
他のロボアドにはないのがAIです。
ROBO PRO(ロボプロ)では国内初プロ向けのAIを搭載しています。
40以上のマーケットデータを活用して市場を先読みし、その時々で最善のリバランスやリアロケーションを実施。
ダイナミックな投資配分の変更により長期だけではなく、短期でも利益を追求することを目指しています。
ウェルスナビは知名度抜群!!

ウェルスナビもまたベンチャー企業のウェルスナビが提供しているロボアドサービスです。
国内でも最古参の1社で、2016の7月にサービスをリリース。
そこから怒涛の快進撃を見せ、知名度の高いサービスまで上り詰めました。
運用方針は現代ポートフォリオ理論に基づくもので、ユーザーが簡単な質問に答えるだけでその人にあった最適な運用を提案してくれます。
まずは両者における手数料を比較していきます。
FOLIO ROBO PRO | 年率1.1%(税込) |
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WealthNavi | 年率1.1%(税込) |
基本はどちらも年率1.1%(税込)です。
為替スプレッドや為替手数料も含まれた金額です。
ただし、WealthNaviには長期割りが存在します。
こちらは預け資産50万円以上の人が対象で、長く使えば使うほど手数料が段階的に低くなっていき、最大0.99%(税込)まで下げることが可能です。
たった0.1%と感じるかもしれませんが、100万円預けていた場合は1,000円になりますし、さらに長期で運用すればするほど大きな違いとなって現れます。
手数料ではWealthNaviに軍配が上がると言って良いでしょう。
どちらにおいても3,000万円を超える部分は0.55%(税込)になります。
比較2:投資対象はどちらもETF
投資対象も比較していきます。
FOLIO ROBO PRO | ETF(上場投資信託) |
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WealthNavi | ETF(上場投資信託) |
両者ともにETF(上場投資信託)です。
具体的なテーマは株式、債権、不動産、コモディティの4種類。
ただし、ETF(上場投資信託)の銘柄はそれぞれ変わってきます。
もっと言えば人によって投資しているETF(上場投資信託)が違ってくる場合があります。
もしリスクを高くとっている人ならば株式のETFが多かったり、リスクが低い人は債権のETFが多かったりといった具合。
投資対象は同じだけど、保有銘柄が違う場合があるということは理解しておいてください。
比較3:最低投資金額
2社における最低投資金額は下記のようになっています。
FOLIO ROBO PRO | 10万円 |
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WealthNavi | 10万円 |
どちらも10万円で、投資ハードルは同じです。
ただ、これは本家の話。
ちょっとややこしいのですがWealthNaviには各金融機関用にカスタマイズされた独自のWealthNaviが存在します。
例えば、WealthNavi for SBI証券やWealthNavi for イオン銀行など。
どれも基本スペックは一緒なのですが、一部において多少”本家”とは違う仕様となっています。
実はその中でもネオモバ for WealthNaviは特殊で、こちらに限り最低投資金額が1万円に設定されているんです。
どうしても1万円からWealthNaviを体験したい人はネオモバに口座開設をして、こちらから投資をするようにしてください。
詳しい詳細は下記にまとめています。
比較4:運用ロジック

運用商品は共にETFですが、運用ロジックは大幅に変わってきます。
WealthNaviは1990年にノーベル経済学賞を受賞したハリー・マーコビッツ氏が唱えた「現代ポートフォリオ理論」を用いて、一人ひとりに適した最適なポートフォリオを提案します。
WealthNaviの質問に答えると5段階のリスク許容度から一つを選ぶ形で運用。
リスク許容度5は最もハイリスク・ハイリターンとなり、リスクの高いと言われている株の割合が高くなります。
基本的には長期投資が前提で、短期的な運用には適していません。
また、ポートフォリオの構成が大きく変わることはなく、基本的には構成比率をキープします。
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)の運用ロジック
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)の運用モデルも基本的には「現代ポートフォリオ理論」です。
ただし、FOLIO ROBO PROは金融機関のみに提供されていたAI技術によるマーケット予測を取り入れています。
このAIはベンチャー企業のAlpacaが提供しており、国内で利用されているのはFOLIO ROBO PROのみ、
40種類以上のマーケットデータを利用し、予測スコアを大量に生成、その中から精度の高いものを選択。
その後、短期的なマーケットを予測後に、長期的なデータも活用して、ダイナミックにリアロケーションを変更します。
長期はもちろんのこと、短期でも利益の追求を目指せるのが最大の特徴です。
比較5:ポートフォリオのリバランス

リバランスも両社では大きく異なってきます。
FOLIO ROBO PRO | 月に1回 |
---|---|
WealthNavi | 半年に1回 |
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)のリバランス
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)では月に1度のリバランスを行います。
同時にリアロケーションも行なっており、投資テーマのポートフォリオを大きく入れ替えることもあるんです。
参考までに自分が投資しているFOLIO ROBO PRO(ロボプロ)のポートフォリオを紹介します。
ある月のポートフォリオは下記のように株式と債権が中心となっていました。

それが1ヶ月後に下記のようになり、債権の比率が大きく下がり、逆にコモディティの比率が大きくあがったんです。
この背景には「金」の価値が上昇したことにあります。
この時は金のレートがどんどん上がっていました。
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)ではこれをAIが自動で判断して、投資比率をダイナミックにリアロケーション。
この後も金は上昇したために、大きなトレンドに乗ることができました。
このようにFOLIO ROBO PRO(ロボプロ)では短期でも利益を追求するために1ヶ月毎に最適なリバランスを行なっています。
WeathNaviでは基本的にリバランスは半年に1度。
配分比率を資産クラスごとに比較し、5%以上乖離している場合は前倒しで行います。
ただし資産評価額が50万円未満の場合は前倒しでのリバランスは行われません。
また、最適なポートフォリオとの乖離が小さく、リバランスの必要がないとWeatlhNaviが判断した場合、リバランスによる売買は行われません。
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)とは違い、大幅なリアロケーションは行われず、あくまで最適なポートフォリオから外れた場合にのみ、リバランスを行います。
ダイナミックなテーマの組み替えは行われないと思っておいた方がいいでしょう。
比較6:NISAの取り扱い状況

NISAの取り扱い状況は下記の通りです。
FOLIO ROBO PRO | 未対応 |
---|---|
WealthNavi | 対応 |
FOLIO ROBO PROはNISAに対応していませんが、WeatlahNaviは2021年の春からNISAに対応しました。
これは国内のロボアドバイザーサービスでは初になります。
NISA口座で運用すれば利益分が非課税になりますし、なにより長期投資を前提とするWealthNaviと相性が良いです。
NISAでロボアドバイザー投資をしたい方はWealthNavi一択となります。
比較7:パフォーマンス
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)とWealthNaviは公式のパフォーマンスレポートを公開しています。
そちらを利用して実際のパフォーマンスを比較していきましょう。
また、FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)はサービスを開始してからまもないため年率リターンで比較していきます。

WealthNaviではリスク許容度によってパフォーマンスが違ってきますが、最大で過去1年で12%です。
これは100万円投資したら112万円になったということを意味します。
また、サービス開始から投資をしていた人のリターンは40%超えという驚異の数字を叩き出していました。
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)のパフォーマンス

FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)を見るとサービスを開始した時から投資していた人のリターンは30%を超えています。
WealthNaviと比較するとやや低いですが、まだ2年ほどしか経過していないことを考慮すれば十分な結果でしょう。
表をみればわかりますが一般的なロボアドやTOPIXよりも高いパフォーマンスを出しています。
やはりFOLIO ROBO PRO(ロボプロ)では投資テーマをダイナミックに変動させ、短期でも利益を追求していることからこのような結果がでているんだと思います。
もし、FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)に100万円投資したらおよそ30万円の含み益が期待できるということですね。
まとめ
今回はFOLIO ROBO PRO(ロボプロ)とWealthNaviを比較してきましたが、最後にもう一度まとめます。
- 手数料 → WealthNavi
- 投資対象 → 引き分け
- 最低投資金額 → 引き分け
- ロジック → FOLIO ROBO PRO
- リバランス → FOLIO ROBO PRO
- NISA → WealthNavi
- パフォーマンス → FOLIO ROBO PRO
このようになりました。
あくまで個人的な考察となりますが、手数料とNISAの対応状況以外ではFOLIO ROBO PRO(ロボプロ)の方が勝っている部分が多いです。
その証拠にパフォーマンス見てもFOLIO ROBO PRO(ロボプロ)の方がWealthNaviよりも高い実績を出しています。
AIを搭載し、短期でも利益を追求する運用方針がこのような結果を出しているんでしょう。
FOLIO ROBO PRO(ロボプロ)に関してはまだ知名度は高くありませんが、個人的にも今一番期待しているロボアドです。
ロボアドに興味があり、どこで投資しようか迷っている人はFOLIO ROBO PRO(ロボプロ)をファーストチョイスにしてみてはいかがでしょうか??